回収から再生までの流れ

成分を分析して製造する

油

石油は有限の資源なので、有効活用することが地球環境問題の観点からも望ましいことです。
実際に廃油を回収してその成分の種類や性質に応じてリサイクルすることが日本では広く行われています。
廃油の回収業者に依頼すればトラックやバキュームローリー車で回収しに来てくれます。
廃油を回収した後は自社の工場に運んでいって分析作業を行います。
その分析に応じて3つの再生油を製造します。
1つは再生潤滑油です。
これは長期間使用して劣化が進んだ状態のギヤー油や切削油から劣化している成分や混入物を除去して、リサイクル可能な状態に製造します。
これを可能にするのは不純物吸着機です。
この専用の機械を使えば劣化した廃油でも再利用になります。
もう1つは再生重油です。
これは廃棄物を燃やすときに発生する鉱油系の油が対象になります。
まず廃油から水分を取り除く廃水処理を行います。
その後に混入物を取り除く汚泥処理を行います。
その後に遠心分離作業を行って重油を製造します。
これはサーマルリサイクルに貢献します。
3つ目は石炭代替燃料ともいわれる補助燃料です。
これは再生潤滑油や再生重油が不可能な場合です。
溶剤系の廃油に多いのですが、成分を分析した上で加工して補助燃料に再生します。
このように再生可能な油や燃料にした後はそれを買い取る業者に販売したり、廃油の回収依頼したお客に返却したりします。
廃油の回収から再生までの流れはだいたいこのようになります。

処理業者の選び方

ウーマン

廃油とは廃棄物のうち油状になっているものをさします。
イメージしやすいところでいうと、使用済みの天ぷら油や揚げ油なども廃油にあたります。
それ以外にも、工業用の廃油などもあり、想像以上に廃油は発生しています。
大きく分けると植物性油と鉱物性油に分けられ、植物性油は主に食事をするところから排出されます。
飲食店や給食センター、ホテル、旅館、病院、学校などが主な排出先です。
一方、鉱物性油は工場や自動車の解体などで発生し、自動車解体業、自動車販売・修理・整備業、土木建築業などが主な排出先です。
廃油は産業廃棄物に該当するため、決められた処分方法に従い適切に処分しなければなりません。
産業廃棄物は排出したところが処理をするのが基本ですが、多くの会社では業者に委託して処理してもらっています。
委託先を探すときは、いくつかチェックすべきポイントがあります。
一つ目が適切に処分を行っているかです。
産業廃棄物を不法に廃棄したり処分したりするのは違法です。
そのような委託先を選んでしまうと委託主も罰則を受けることになります。
きちんと処理をしている業者を選びましょう。
産業廃棄物処理の許可を得ているかも大前提なので必ずチェックしましょう。
二つ目が収集と処理の両方を行っているかです。
収集と処理は別の許可が必要であり、それぞれ別の業者に依頼してもよいのですが、二度手間になります。
両方できる業者の方がよいですし、作業の信頼性も高いです。

食用油から潤滑油まで再生

ドラム缶

廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定められている産業廃棄物は、事業活動によって生じたごみや廃プラスチック類などの固形物ばかりではありません。
廃油や廃酸のような液体も産業廃棄物に含まれるため、それらを処分する場合は法律に従って適正に回収と処理を行うことが必要です。
このうち廃油はエンジンオイルや潤滑油・食用油など種類が多く、ガソリンスタンドや工場・飲食店など多くの事業所で処分の需要が発生しています。
産業廃棄物の収集運搬は都道府県の許可を必要としますので、廃油もまた許可を得た収集運搬業者に回収してもらわなければなりません。
回収された廃油も以前は大半が焼却処分されていましたが、リサイクル技術が進歩した現在では多くが再生処理されて有効活用されています。
古くなったエンジンオイルや潤滑油などは回収された後に中間処理施設に運ばれ、油水分離工程によって水分が除去されます。
さらに遠心分離の原理を利用して不純物が取り除かれ、再生重油や再生潤滑油として生まれ変わっているのです。
再生処理の過程で生じた汚泥ですらセメント材料や補助燃料として加工されるほどに、現在のリサイクル技術は向上しています。
廃油の再生処理技術は中間処理施設や提携する収集運搬業者ごとに得意分野が異なっており、食用油を専門とする業者もあれば潤滑油のリサイクルを得意とする業者もあります。
エンジンオイルや食用油など特定の種類の廃油を処分したい場合には、廃油の種類に応じて業者を選ぶようにすると料金の面で有利となるものです。
食用油などは有価物として買取されているケースも多いため、業者を上手に活用すれば廃油の処分費用を節約できます。
廃油の大半がリサイクル可能となった事実が広く周知されたことで、無駄に焼却処理される例も大幅に減りました。
油の原料となる資源は限られていますが、廃油を有効活用すれば地球環境保護への貢献にもつながっていくのです。